里山保全腐植農法

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(はじめに)
■土壌劣化がどんどん進んでいます。

わが国の田畑、農園の現状は、残念ながら過去から現在に至るまで、農地の大半が化学肥料、農薬使 用のため、田畑の土壌が劣化、酸性化(PH=4.0~5.5)になっています。更に中国からの偏西風による煤 煙、有害物質等が飛来し酸性雨となって日本の森林・農耕地を襲っています。これらの田畑を正常な土壌 菌を繁殖させるためには元の土壌に戻さねばなりません。その上に無農薬の有機肥料を施してこそ、人 体に無害なオーガニックな農産物の生産ができるのです。

現代の農法(慣行農法)では土壌の劣化から物理性、化学性、生物性の崩壊が止まりません。収量低下 を抑えることができません。また、経済的収益減少から離農による農業者減少による耕作放棄地が増え、 自然保持・治水治山ができず、いたるところで山林や農地が荒廃している様が目にとまります。これが私 たちが住む郷土・里山の現実です。

■窒素肥料重視の三要素化学肥料重点施肥、薬剤使用体制から決別し健全土壌をつくる
土に「有機物=有機炭素化合物」が不足すれば作物は生育不良になります。植物は有機物を必要として いるわけではなく、有機物を必要としているのは土壌中の微生物です。微生物が住めて活性化できる土 壌が植物を育てます。土壌は無機成分と、微生物やそれらが作り出すアミノ酸、核酸、ビタミンおよび酵 素の働きで作物の生育環境を整えます。しかし農業の近代化は窒素肥料重視の三要素化学肥料重点の 施肥体制によって土壌のミネラルバランスが崩れ、不健康な作物が生産されるようになりました。また、合 理的な除草剤の使用が結果として病害虫の多発をまねき、殺虫農薬の多用が常態化しました。一般に流 通される食物は生命力の弱い栄養がアンバランスなものなっています。食する人々が不健康になること は否定できません。
経済優先の「いのち」を前提にしない現代農業はひたすら質より量を目的としています。多収量栽培自体 は自然循環の輪から外れた存在であり人為的な栽培体系はいずれ様々な問題が懸念されます。
農業者は土を知り、自然循環の輪を取り戻すことが求められています。



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